荒療治


自身の過去と向き合う為に

自身の過去を描いて自己肯定を試みる

所謂 荒療治な絵のまとめ。時系列は適当。


出会い

初めて玲と聖雨ちゃんを意識した時。

元父方の祖母の家で過ごしていた事があって

使い終わったカレンダーの裏に

「こんな友達がいたらいいな」「こんな世界があればいいな」と

空想を描いていたら 隣で微笑んでくれてたっけ。


家出未遂

生まれてきてからずっとお兄ちゃんに虐められてきた。

ただ嬉しい、楽しいと話していただけで

「調子に乗るな」と叩かれる事が多かった。

嫌になって家を出ても 何処に行っても見つけられて

手を煩わせるなと怒られた。

どうして自分がこんな目に遭うのか

小学生の間は何も分かっていなかった。

只々末っ子という一番下の立場が嫌になっていた。


衝突事故


家にいるのが凄く嫌で 帰りたくなくて

友達の家へ遊びに行く事で 家にいる時間を減らしてた。

その日も一方的に 無理矢理遊ぶ約束を取り付けて

乗り慣れない自転車を漕ぎ出した。

激しい衝撃を受けた私の体は 自転車の光に照らされていた。

何処に逃げても 怒られる。嫌われる。見捨てられる。

バイクに乗ってた優しいおじさん ごめんなさい。


性的暴行未遂

小学生の頃かな。

玲や聖雨ちゃんと身体を交代する遊びが私達の中で流行ってて

その日は玲が交代している状態で下校してたの。

家の近くの公園まで着いた辺りで私だけ記憶が無くて

気付いたら制服を着た状態で 泣きながらお風呂場に居た。

何があったかは玲しか知らない。

ごめんね 玲。


生と死の奴隷

中学一年生の夏休み明けから不登校になっていった。

それから母方の祖母からの虐待が始まった。

お兄ちゃん達はいじめられても学校に行ってたのに

何一つ苦労をしていない私が家に居るのが気に食わない様で

暴言を吐かれたり 叩かれたり 髪を引っ張られたり

「学校に行かないと絵描きノートやPCを捨てる」と脅されたりもした。

学校に行こうと制服を着て慌てて準備をしていた所で

断ち切り鋏を誤って踏んでしまい 大出血をした。

この時の感情と感触は今でも忘れられない。


自己防衛

ついていけない勉強、溜まる宿題の数々

分からない所を教えてくれない先生、クラスメイト、

ついて来れない人は容赦なく置いて行く厳しい部活動。

私達は 冷静になれなかった。

通学バッグの中に持ち歩いてはいけない物を入れて

いつ何があってもいい様にと 人間不信になっていた。

何も起こらなくて良かった。


祖母からの逃亡

祖母からの虐待は中学二〜三年生になっても続いた。

小学生の頃からよくお兄ちゃんに

「ここから出て来るな」と押し入れに閉じ込められたり

「入って来るな」とリビングから追い出されたりしていたのもあって

いつしか私達は自ら押し入れやクローゼットの中に隠れる様になった。

(この時初めて自分という存在が周りから妬まれていたかを知った)

溜まりに溜まった埃、ダニやコクゾウムシの死骸、いつか捨てられる物達。

私の思いも いつか溜まりに溜まって 死んで 捨てられる。

私は そういう存在なんだって思い知った。


裁かれない罪と罰

私達はしてはいけない事をした。(正確には私と玲だけ)

その人を傷付けた。その人の周りの人も傷付けた。

その人の意思を 自由を 奪った 壊した 傷付けて しまった。

なのに許されていて

「生きていて欲しい」なんて言わせて。


嫌な思いをさせてしまって ごめんなさい。

のうのうと生きていて ごめんなさい。



Hello…

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